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最高裁判所第二小法廷 昭和23年(れ)1373号 判決 1949年1月11日

主文

本件各上告を棄却する。

理由

被告人山崎幸一の辯護人金子新一の上告趣意第二點について、

原判決は被告人山崎幸一は原審被告人藤井幹雄等の依頼により、同人等のために、同人等が強盗によって入手した品物を、その賍物たるの情を知りながら嶋田茂に賣却した事実を認定したのであって、右事実の認められる以上、被告人の所爲は、賍物牙保の罪に該當することは勿論であって、右賣買が被告人自ら賣主となってなされたか、又は盜罪犯人の名義若しくは、その代理名義でせられたかということは、賍物牙保罪の成否に影響するところはないのである。かりに右賣買が所論のごとく被告人自身の名義をもってされたとしても、他人の依頼に因り他人の利益のためにするものである以上、論旨にいわゆる「賣買の周旋」というを妨げないのである。論旨は、獨自の法律的見解に立って、原判決を非難するものであって、採用することは出來ない。(その他の判決理由は省略する。)

本件上告は以上のごとくいずれもその理由がないから刑事訴訟法施行法第二條舊刑事訴訟法第四四六條に從い主文のとおり判決する。

右は全裁判官一致の意見である。

(裁判長裁判官 霜山精一 裁判官 栗山 茂 裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎)

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